外構工事とは

外構工事とは、門扉やフェンス、カーポートなどのエクステリア建材の設置、ブロック塀の工事、庭造りや駐車場の舗装工事などを指します。

具体的な外構工事の作業内容としては、以下のようなものが挙げられます。

• エクステリア建材（門扉、フェンス、カーポートなど）の施工
• コンクリートブロックの積み上げ工事（ブロック塀など）
• 植栽・造園工事・舗装工事（アプローチや駐車場など）

このように多岐にわたる作業を円滑に進めるには、建築・土木に関する幅広い知識と経験が求められます。設計力、積算力、様々な資材や工法に関する知識が必要不可欠なのです。

外構工事に必要な技能とスキル

外構工事に求められる技能とスキルは多岐にわたります。下記の通り、現場での基本作業から専門的な技術までカバーする必要があります。

• 道具の正しい使い方
• 工事の進め方
• 現場のルール
• コア抜き
• 型枠作業
• 左官スキル
• アンカー工事

まずは現場の基本を押さえることが重要です。あいさつ・時間厳守・道具の扱い方など、作業の基本を身につけましょう。

その上で、コア抜きや型枠作業、左官スキル等の専門技術を習得していきます。アンカー工事のような資格を要する作業もあり、ステップアップにつれて取得が求められます。

国家資格

土木施工管理技士

土木施工管理技士は、国家資格の一種であり、土木工事現場で主任技術者や監理技術者として務めるために必要です。建築施工管理技士が建築工事の施工を担当する一方で、土木施工管理技士は道路、橋、河川、港湾などの土木工事の施工管理を行います。

この資格により、河川、道路、鉄道、上下水道、港湾、橋梁などの広範な土木建設プロジェクトで中心的な役割を果たすことができます。資格取得者は工事の施工計画を策定し、現場の作業工程、安全性、品質、コストを管理する責務を担います。さらに、用地の確保、行政手続き、書類処理、地域住民への説明といった多岐にわたる業務も担当します。

資格がなくても土木工事に従事することは可能ですが、プロジェクト全体を管理し、それに伴う責任を担うためには土木施工管理技士の資格が必要です。これにより、土木建築業界でリーダーとして活躍する道も開かれます。

造園施工管理技士

造園施工管理技士とは、国家資格の一つで、造園工事の施工管理を行うための専門的な知識と技能を持つ者に与えられる資格です。この資格を取得することで、造園工事において適切な施工管理ができるようになります。

主な業務内容は以下のとおりです。

• 造園工事における施工計画の作成
• 工程管理、施工上の指示と監督
• 安全管理、品質管理
• 完成検査
• 書類の作成と報告

造園工事は、外構工事の大きな部分を占めるため、正社員として就職する際に大きな強みになると考えられます。

左官技能士

左官技能士は国家資格で、左官工事に従事する際に有利な資格です。左官工事とは、モルタル（セメント・石灰・砂など）を用いて壁や床の塗り、外装の下地づくりなどを行う作業のことを指します。

左官技能士の資格には、以下の3つの等級があります。

等級	受験資格
1級	実務経験7年以上
2級	実務経験2年以上
3級	実務経験6ヶ月程度または、職業訓練高にて学んだもの

等級が上がるほどより高度な技能が求められますが、正社員求人で有利な資格として評価される場合が多いです。

民間資格

エクステリアプランナー

エクステリアプランナーは、住宅の外壁や庭園を含む外構部分の設計や工事監理を専門に扱うスペシャリストです。これらのプロフェッショナルは、専門知識と技術を活用して、住環境をより快適かつ魅力的に変えることを目指します。

エクステリアプランナーの資格は、1級と2級に分けられます。1級資格は、エクステリアの設計および工事監理において専門的な知識を有する者に与えられ、2級資格は設計に関する基本的な知識がある者に与えられます。どちらの資格も5年ごとに更新が求められ、常に専門知識を最新の状態に保つことが必須です。

環境緑化の需要が高まる中で、1級エクステリアプランナーは特に需要が高いです。2級エクステリアプランナー資格は、エクステリアに関心を持ち、この分野で働きたいと考える者にとって入門として非常に有望な選択肢となります。ガーデニングのブームがエクステリアをより身近なものとしており、エクステリアへの社会的評価が向上していることも、この分野の仕事が増えている要因の一つです。

建築コンクリートブロック工事士

建築コンクリートブロック工事士は、建築現場でコンクリートブロックの施工管理を行う専門技術者です。この資格を持つ者は、材料選びから構造計画、施工プロセス、さらには原価管理に至るまで、幅広い専門知識と技術を有しており、安全かつ効率的な建築プロジェクトの実現を目指します。

エクステリア工事では資格なしでもブロック塀を構築することは可能ですが、資格を持つことで信頼性と専門性でお客様に安心して工事をお任せいただけます。そのため、この資格は業界内での信頼性を高め、専門性を証明する重要な手段となります。資格保持者は少ないものの、専門性と信頼性を兼ね備えた存在として価値があり、顧客からの信頼を一層深めることができるでしょう。

ブロック塀診断士

ブロック塀診断士は、既存のブロック塀の性能評価を行う資格です。この資格は地元行政との密接な連携のもと、ブロック塀の危険箇所を特定し、改善指導を行い、地震や台風によるブロック塀関連の災害を防ぐ目的で設立されました。

登録者は、新設ブロック塀の安全基準の厳守や既設ブロック塀の点検・調査を通じて、地域の安全と環境保全に貢献します。ブロック塀診断士の認定は、公益社団法人日本エクステリア建設業協会が提供する講習を受講し、試験に合格し、登録を完了することで与えられます。